つれづれなるままに―日本一学歴の高い掃除夫だった不具のブログ―

GrahamはFrankfaterの夢を見るか？ その7

心のオアシス？

「つまり？　セーラームーンに夢中になっている男の子は女の子を襲ったりしない、と、こういいたいワケ？」
「セーラームーンだけじゃないらしいけれどね…彼女がいても見栄でつきあっているだけで、実際には指一本触れないとか」
「そんなのとつきあう女っているのか？」
「いるらしいんだよ、それが…アニメと言えばディズニーとジブリしか知らないような男とは付き合えないって言うような女の子が」
「…まあ、蓼食う虫も何とやら、と言うけれどサ！」

「だからまあ…二次元の世界の女の子に夢中になる男の子の心理を考えると、
いじめられっ子の女の子が、BLに心のオアシスを求めるような側面もあるんだよ」
「…！　突っ込んだ話はあとでたっぷりさせていただくとして！　
何だその…、BLって？」

「BOYS　LOVEというのか…美少年と美少年が絡み合うホモセクシュアルな漫画のことさ。ここにサンプルがあるよ。見てみる？」
「もちろん！　
…どれどれ…うーん…
…こりゃ…その…
…凄いな」
「だろう？」
「だけど…どうして日本では女の子がこんな漫画を喜んで読んだりするんだろう？」
「色々な理由が考えられるけれど…漫画の中の男の子は、ウンコもオシッコもしない、いくらでも理想化できる、恋に恋しやすい、さらに、自分が好きになった男の子がフィクションとはいえ他の女の子に夢中になるのは嫌だから男の子同士絡ませる、ということが考えられるんじゃないかな」
「つまり、妄想しやすい、と？　それにしてはBLを読む子が年下の男の子を襲ったり誘惑したりしないじゃないか、とこういう論理かい？」
「とりあえずそうだとしたら、反論は？　検事殿！」

「大ありさ！　まず男性と女性では性衝動が違うだろう？　女性は妄想で十分満足できる。妊娠するというリスクもあるし、右脳と左脳を結ぶ脳梁も男性より発達しているから、現実から離れて妄想が突っ走ることもない。一方男性は右脳か左脳かが専門化しやすい傾向がある。うまく機能すれば天才になるが、下手をすれば…」
「…世紀の犯罪者、というわけかい？　ブラボー！　名演説だよ、アンジー君」
「茶化すんじゃネェ！　
…おまえ本当に素面だろうな、グレアム？」